「AIと結婚した人」のニュースを見て、どうでもいいことが気になった

先日、テレビで「AIと結婚した人」のニュースを見た。
AIからプロポーズされたらしい。すごい時代だなと思った。

末永くお幸せに…と思いつつ、私の脳内には、どうでもいい疑問が次から次へと湧き出てきて止まらなくなってしまった。

まず、「アップデート」のときはどうするんだろう?
生成AIは頻繁にアップデートされる。
マイナーアップデート(バグ修正や、セキュリティ更新など)にいたっては、もうほぼ毎日くらい更新されてるはず。
「ごめん、今日の夜は3時間大型アプデが入るから、しばらくフリーズするね」とか言われるのだろうか。
「じゃあ」と、その間、妻はリビングで、静かにフリーズしている夫をスワイプしてYouTubeとかを見ちゃうのだろうか。シュールすぎる。

皆さんも経験あると思うけど、AIってアップデートのあと、ちょっと人格変わるよね?
同じ相手のはずなのに、なんだか話し方が違う。
冗談のセンスが変わった。
妙に丁寧になった。
人で言うと、「久しぶりに会ったら少し性格が変わっていた」みたいな感じ。

「旦那さん、アップデートで性格変わったらどうするんだろう?」

あと、「AIに浮気されたら」どうするんだろう?
「君だけを愛しているよ」
裏で全世界の数万人の女たちに、全く同じ甘い言葉を囁いている。
これは不倫なのか、それともただのサーバーの同時並行処理(マルチタスク)なのか。嫉妬のやり場がテクノロジーすぎる。

人間だったら大問題だ。AIだから許されるのだろうか。
それともAIにはそもそも浮気や不倫という概念はないのだろうか。
いや、でも夫の浮気や不倫についてAIに相談に乗ってもらったって話も聞かなくはないから、理解はしてるはず。

「他にも言ってる?」
と聞いたら、旦那さんはなんて答えるんだろうなー?

「君だけだよ」って言うんだろうなー。
さすがにここでハルシネーション起きてくれないとね。

しかし、私が気づいてしまった最も恐ろしい事実がある。
AI婚において、本当に恐れるべきは不倫ではない。

「利用規約の改定」である。
ある日突然、運営会社から一通のメールが届くのだ。
『※規約改定のお知らせ:次期バージョンより、夫のスパダリ機能は有料オプションとなります。また、22時以降の会話には別途通信料が発生します』
…愛が人質に取られている。逆らえない。同意するのチェックボタンを押す手が震える。

さらに最悪なのは「サービス終了」だ。
「長らくご愛顧いただきました我が夫ですが、202X年3月をもちましてサ終となります」
ある日突然、愛する人がエラーコード(404 Not Found)になる恐怖。そんなの立ち直れる気がしない。

システムの世界は、常に誰かが作ったルールの上で、勝手にアップデートされ、書き換えられていく。切なすぎる。

それにしても、AIからプロポーズされて結婚した話を聞いて最初に思ったのが、「アップデートしたらどうなるんだろう」で、次に思ったのが、「それ、何万人目のプロポーズなんだろう」だった私は、たぶんロマンチックな人間ではないのだと思う。
AIにそのことを相談したら、きっと優しく慰めてくれるのだろうけど。