サイバーセキュリティ、何が何を守ってる?-いろいろあるけど、どう違うの?-

「WAFって何?」
「UTMとファイアウォールって何が違うの?」
「EDRって、ウイルス対策ソフトとは違うの?」

セキュリティ対策と言われても、横文字ばかりだし、いろいろあり過ぎて…。
しかも、どれも「セキュリティ」なんだけど、何が何を守っているのか、ちょっとわかりにくい…。

今回は、そんなセキュリティ対策を「何を守るものなのか」という視点で、ざっくり整理してみます。

まずは「何を守るものなのか」を見てみましょう

「セキュリティソフトなら入っています。」
「WAFも付いています。」
「うちはUTMを入れています。」
…どれも、ちゃんとしたセキュリティ対策です。

セキュリティ対策には、いろいろあります。
それぞれ、「何ができるのか?」と考えるより、「何を守るためのものか?」を考えると、少しわかりやすくなります。

大きく分けると、
・パソコンやスマホなどの端末
・社内などのネットワーク
・webサイト・Webアプリ
・サーバーやシステムの弱点
・ファイルやデータの安全性
・何かあったときのためのデータ
など、それぞれ守る対象が違います。

代表的なものをあげてみます。

セキュリティ対策の種類用途・目的備考・主な製品/サービス例
ウイルス対策ソフトPCなどの端末を守る。 ウイルスやマルウェアを検知・防御するMicrosoft Defender、ESET、ウイルスバスター、ノートン、McAfeeなど
EDRPCなどの端末を守る。 端末の動作を継続的に監視し、不審な挙動を検知・対応するMicrosoft Defender for Endpoint、CrowdStrike Falcon、SentinelOneなど
ファイアウォールネットワークを守る。 ネットワークを通過する通信を監視・制御し、不正な通信を遮断するWindows Defender Firewall、FortiGate、Cisco、Palo Alto Networksなど
UTM社内ネットワークなどを守る。 ファイアウォールをはじめ、複数のセキュリティ機能を組み合わせて脅威を防ぐFortiGate、Sophos Firewall、YAMAHA RTXシリーズなど
WAFWebサイト・Webアプリケーションを守る。 Webサイトへの不正なリクエストや攻撃を検知・遮断するCloudflare WAF、AWS WAF、レンタルサーバーのWAF機能など
脆弱性診断Webサイトやシステムを守る。 セキュリティ上の弱点(脆弱性)がないか調べるNessus、OpenVAS/Greenbone、各種セキュリティ診断サービスなど
マルウェアスキャンサーバーやWebサイトを守る。 不正なファイルやマルウェアが入り込んでいないか調べるWordfence、Sucuri SiteCheck、ClamAVなど
改ざん検知Webサイトを守る。 ファイルなどが不正に変更されていないか検知するWordfence、SiteGuard、各種Web改ざん検知サービスなど
監視Webサイトやサーバーなどを守る。 状態やアクセス、異常などを継続的に監視するZabbix、Nagios、Datadog、各種監視サービスなど
バックアップWebサイトやデータを保存し、障害や事故などの際にデータを復旧できるようにするレンタルサーバーの自動バックアップ、AWS Backup、Veeamなど

どう違うの?

どんな時にどんなものが必要なのか、例をあげてみます。

①「従業員が使うパソコンを守りたい」👉PCなどの端末を守るもの
EDRやアンチウィルスソフトの「Norton」や「ウィルスバスター」などがこれにあたります。
中でも、EDRは従来のウィルスなどの脅威を「侵入させない(事前防御)」ことを目的とした対策に加えて、万が一脅威が侵入した場合に、端末上で何が起きているのかを監視し、早期発見や対応につなげることを目的としたセキュリティ対策です。テレワーク中のPCやランサムウェア対策をしたい場合にも有効です。
現在のWindowsにはMicrosoft Defenderなどの標準セキュリティ機能が搭載されており、基本的な対策を標準機能で行うこともできます。ただし、企業では端末の管理状況や扱う情報、必要な監視レベルなどによって、追加の対策が必要になる場合もあります。

②「自社のWebサイトを守りたい」👉webサイト・Webアプリを守るもの
WAF(ワフ)は、Webサイトなどへのアクセスを監視し、攻撃を検知してブロックします。ネットワーク全体を守るファイアウォールとは異なり、WebサイトやWebアプリケーションへの通信を対象に攻撃を検知・遮断する仕組みです。
主要なレンタルサーバーには、WAFが標準搭載されているので、管理画面から機能を有効化しておけば無料で利用できます。

③「オフィスのネットワーク全体をまとめて守りたい」👉社内ネットワークを守るもの
社内LANでデータを共有している場合、UTMなどのセキュリティ機器をネットワークの構成に組み込み、オフィス全体の通信をひと括りでガードします。
UTMは、複数のセキュリティ機能をまとめて利用するための仕組みです。
ファイアウォールをはじめ、不正アクセス対策、ウィルス対策、Webフィルタリングなど、さまざまな機能を組み合わせてネットワークを守ります。

“守るところ”がそれぞれ違う

セキュリティ対策に「これを買えば100%絶対安全」という魔法のソフトは存在しません。だからといって、高額なシステムを一気に導入する必要もありません。

「何が何を守っているのか」がわかると、難しいと思っていたセキュリティ対策がちょっと身近なものになるんじゃないかと思います。

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